織田翔希・菰田陽生・鈴木泰成──DeNAがドラフト1位で獲得した場合の「リターンとリスク」

今年のドラフト1位候補として注目される織田翔希、菰田陽生、鈴木泰成。DeNAが3人のうち誰かを獲得できた場合、どんな将来像を描けるのか。それぞれの「リターン」と、1位指名だからこそ考えておきたい「リスク」を整理します。
ハマノンタン 2026.10.04
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今年のドラフトで、1位指名の有力候補として名前が挙がっている織田翔希、菰田陽生、鈴木泰成。

DeNAがドラフト1位で投手を狙うのであれば、いずれも候補に入ってきそうな選手です。

ただ、同じ「ドラフト1位候補」といっても、3人はかなりタイプが違います。

高校生ながら最速157キロを計測し、将来のエース候補として大きな可能性を秘める織田。

投げては最速152キロ、打っては高校通算39本塁打という規格外の能力を持つ菰田。

そして大学球界で実績を積み、早期の1軍戦力化を期待できる鈴木です。

誰を指名しても大きなリターンを期待できる一方で、ドラフト1位という最も重要な指名枠を使う以上、それぞれ異なるリスクもあります。

今回は「3人のうち誰を指名するべきか」ではなく、DeNAがそれぞれを指名して獲得できた場合、どのようなリターンを期待でき、逆にどのようなリスクを背負うことになるのかという視点から考えてみたいと思います。

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織田翔希――将来の「日本人エース」を獲得できる可能性

織田を獲得する最大のリターンは、やはり将来的に先発ローテーションの中心を任せられる投手を獲得できる可能性でしょう。

今夏の神奈川大会では最速157キロを計測。慶応戦では初回から150キロを超えるボールを続け、平均球速も150キロ台に達するほどの球威を見せました。高校生の段階でこれだけの出力を持っていること自体が大きな魅力です。

それでいて、高卒投手ですから完成された選手というわけではありません。

これから身体を作り、変化球や制球、投球術を磨いていくことで、さらに大きく成長する余地があります。

DeNAが織田を指名するのであれば、「来季の先発が一枚足りないから」という短期的な補強ではないでしょう。

数年かけて育成し、年間を通してローテーションを守る。

規定投球回をクリアする。

開幕投手やCSの初戦を任せられる。

そこまで成長すれば、DeNAにとっては長期間にわたって先発陣の軸を担える存在になります。

近年は外国人先発の状態や契約によってローテーションが大きく変化することもあります。その中で、生え抜きの日本人エースを確保できる価値は非常に大きいです。

織田を1位で獲得することは、「数年後のDeNAのエース」を取りに行く指名。

これが最大のリターンでしょう。

菰田陽生――「普通の主力」では終わらないスケール

3人の中でも、少し特殊なのが菰田です。

195センチ、102キロという恵まれた体格を持ち、投手としては最速152キロ。そして打者としても高校通算39本塁打を記録しています。

つまり、「投手として将来性がある」「打者として長打力がある」のどちらかではありません。

投打の両方でプロから評価されるだけの能力を持っています。

DeNAが菰田を獲得した場合、考えられる将来像も一つではありません。

投手として順調に成長すれば、恵まれた体格を生かした大型先発右腕になる可能性があります。

一方、野手として育てれば、長打を期待できる中軸候補になる可能性もあります。

2027年からセ・リーグでもDH制が導入されることを考えれば、長打力のある打者を育成する価値はこれまで以上に高まります。

菰田の場合は「現在のDeNAに足りないポジションを埋める」という発想以上に、数年後のチームに今はいないタイプの選手を加えられることが大きな魅力です。

ドラフト1位には、一軍戦力になれる可能性の高さだけではなく、「成功したときにどこまで大きな選手になるのか」という天井の高さも求められます。

その意味では、菰田は非常に大きなリターンを期待できる選手です。

投手としても、野手としても、あるいはプロ入り後もしばらく両方の可能性を探りながら育成する方法も考えられます。

成功したときに「普通の主力選手」では収まらない可能性がある。

それこそが、菰田を1位で指名する最大の魅力だと思います。

鈴木泰成――早い段階から先発ローテーションへ

高校生2人とは異なり、鈴木の大きな魅力はプロ入り後の姿を比較的イメージしやすいことです。

今春の東都大学野球1部リーグでは7試合に登板して4勝2敗、57回2/3を投げて防御率1.87。最優秀投手とベストナインに選ばれました。

レベルの高い東都1部でこれだけの投球を続けていることを考えれば、大学生投手としての実績は十分です。

DeNAが鈴木を獲得した場合に期待したいのは、やはり早期の一軍戦力化でしょう。

高卒投手のように数年間じっくり身体作りから始めるというより、順調なら1年目から一軍で登板し、早い段階で先発ローテーションに入ってくることを期待できます。

もちろん「大学生=完成型」というわけではありません。

鈴木には球威という明確な武器があり、プロ入り後にもさらに伸びる可能性があります。

そのため、「1年目から一軍で登板する」だけではなく、「早い時期にはローテーションを守る」ところまで期待したい選手です。

現在の戦力を考えても、若い日本人先発を一人増やせることは大きな意味を持ちます。

鈴木を1位指名することは、2027年から先発陣を強化しながら、そのまま数年間ローテーションの柱になってもらうことを狙う指名。

即戦力性と将来性をある程度両立できることが、最大のリターンだと思います。

ここまでは「獲得できた場合の期待」を考えてきた

織田なら、将来のエース。

菰田なら、投打どちらでも規格外に成長する可能性。

鈴木なら、早期に先発ローテーションへ入ってくる可能性。

どの選手を獲得しても、大きなリターンを期待できます。

ただし、ドラフト1位という最も重要な指名枠を使う以上、リターンだけを見て決めることはできません。

そして興味深いのは、3人のリスクがそれぞれまったく違うことです。

ここからは、DeNAが3人を指名する場合に考えておきたい「リスク」の部分を見ていきます。

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