DeNA、クーパー・ハメル外野手獲得報道──狙いは打撃力強化と“攻撃的布陣”の再構築か
両打ちの巧打・長打を兼ね備えた31歳の加入は、筒香・佐野の内野起用を後押しし、打線と守備の再編に大きな影響を与えそうです。本記事では、その狙いと今後の補強方針を読み解きます。
12/9、横浜DeNAベイスターズはMLB通算119試合出場のクーパー・ハメル外野手(31)を獲得したと現地記者が報じました。
ハメル選手は今季AAAでは189打席で打率.297/13本塁打/OPS1.074と圧倒的な成績を残しており、即戦力の新外国人として期待できる存在です。
両打ちで選球眼とミート力に優れ、長打も打てるタイプ。守備位置は主にレフトですが、この加入がDeNAの編成全体に与える効果は想像以上に大きいはずです。
本記事では、ハメル獲得の意図、起用プラン、さらに今後の追加補強の可能性まで掘り下げていきます。
◆1. ハメル獲得の真の意図はどこか
① 筒香・佐野を内野で起用するための外野補強
DeNAは今オフ、オースティンが退団したことで一塁に大きく穴が空きました。
また、三塁も宮﨑が高齢化でなかなかレギュラーとして定着しづらくなってきていて、併用体制が望ましいです。
ハメルの加入により、この一塁と三塁の問題を解決しやすくなります。
筒香:三塁で宮﨑と併用
佐野:一塁メイン起用
ハメルの打撃力は期待できるため、レフトの打撃力を維持したまま、一塁・三塁の強化もできるのがこの補強の強みです。
② 両打ちの強打者で打線のバランス改善
DeNAは近年、右打ち強打者が少なく、左右のバリエーションが足りなくなっていました。そこへ桑原まで移籍したため、右打者は枯渇状態になっています。
ハメルは両打ちのため、左右どちらが先発でもスタメンに組み込みやすく、打線の柔軟性と厚みが大きく向上します。
③ 「打力の底上げ」こそ最優先課題という編成判断
DeNAは2025年の得点数はリーグトップですが、これは8月以降に急に打てるようになったためで、前半はかなり不振で苦しんでいました。
DeNA月別OPS
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3,4月 .589(5位)
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5月 .677(1位)
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6月 .581(6位)
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7月 .597(5位)
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8月 .779(1位)
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9,10月 .775(1位)
シーズントータルではトップでも、月別で見ればまだ下位のところも多く、波が大きい打撃になっています。
こうなると安定して勝つことが難しく、まだ穴のある打撃と言えるでしょう。
そのため、さらに打てる選手を獲得して得点力の底上げを図ることは間違っていません。
◆2. ハメルはどんな選手?──打撃スタイルの強み
● 選球眼の良さ(出塁率.439)
AAAで20%近い四球率を記録しており、かなり粘れて選ぶタイプです。NPBでも出塁能力に期待できます。
● バレル率(Barrel%)の高さ
ただの長距離砲ではなく、バレル率(全打球のうち、理想的な打球速度と打球角度の割合)がAAAでは14%となっていて、これは超一流のスラッガーと言えるぐらいの数値です。(MLB平均は5〜7%)
●三振はやや多めも粘る打撃スタイル
ハメルは四球が多いですが、同時に三振もやや多めでした。これはハメルの打撃スタイルが関係しています。
カウントの早めから仕掛けるのではなく、追い込まれてから粘ってヒットや四球を勝ち取るスタイルであることから、三振も増えてしまっています。
三振が多い外国人野手はよく"扇風機"と揶揄されることが多く、ハメルも同じなのではないか?と心配する人もいるかと思います。
しかしハメルの場合はこの打撃スタイルの影響で三振が増えてしまっているのであって、四球は多く打率も残せていることから、そこまで心配する必要は無いでしょう。
● 左翼守備は平均レベル
守備で大きなプラスは見込めませんが、レフトに固定できます。守備固めと併用するなどの運用でいけば問題は少ないでしょう。
他のポジションだとライトやセンター、ファーストもできそうですが、こちらはAAAでもあまり起用されていないので、期待するのは厳しいかもしれません。
◆3. どう起用される?──“打線の再編”シミュレーション
【予想される起用パターン】
左翼:ハメル、佐野
一塁:佐野、筒香、ビシエド
三塁:宮﨑、筒香
ハメルの獲得で佐野、筒香の内野起用が増え、コーナーポジションの競争が激化します。
筒香、宮﨑、ビシエドはベテラン世代のためシーズン通して出続けるのは難しく、このように併用する方が力を発揮しやすいでしょう。
また、レフトにハメルが入ることで、外野はセンター、ライトで日本人外野手たちが競争する形を作れます。
◆4. 今後の追加補強はどうなる?
①現時点での補強と想定