【DeNA】過去最大級に熾烈なローテ争いを勝ち抜くのは誰か!?

トレバー・バウアーが加入したことで先発の競争が激化!エース東や外国人ジャクソン、ケイなどローテ濃厚な投手もいる中で、大貫や平良など実績のある投手が当落線上に。そんな先発ローテ候補たちを一挙紹介!
ハマノンタン 2025.02.08
誰でも

いよいよ2025年の春季キャンプスタート。

プロ野球ファンは球春到来に沸き、開幕へ向けて気持ちが昂ぶってくる時期です。

DeNAはオフに史上最高年俸でバウアーを獲得。

これにより開幕ローテーション争いが過去最大級の熾烈な競争になっています。

果たして誰が開幕ローテの座を掴むのか?

可能性のある投手たちを紹介していきます。

***

ベイスターズファン歴30年、横浜生まれ横浜育ちのハマノンタンが、データや独自の分析をもとに皆さんがさらにベイスターズを好きになるような記事をお届けします。皆さんのサポートが励みになり記事を書き続けられます。サポートいただける方は是非、下記ボタンから月額のサポートメンバーをご検討ください。

既にローテの4枠は確定

バウアー加入により開幕ローテ6人のうち、既に4人は確定的と言えます。

昨季チーム最多勝で、成績もチームトップだったエースの東克樹

昨季規定投球回に到達し、8勝を挙げたアンドレ・ジャクソン

昨季24試合に先発登板し、7勝を挙げたアンソニー・ケイ

2023年に19試合に登板し、10勝を挙げたトレバー・バウアー

絶対的エース・開幕投手最有力の東克樹

東は昨季チーム内の先発で最も勝ち星を挙げ、成績も安定していたため開幕ローテ入りは確実でしょう。

更に開幕投手の最有力候補とされています。

2023年には最多勝・最高勝率・ベストナイン・ゴールデングラブ賞など複数のタイトルや表彰があり、2024年はタイトル獲得こそ無かったものの勝数・勝率・QS率などリーグトップ級の結果を残しました。

東の長所は変化球の精度が高く、直球と変化球のコンビネーションで打ち取れて、崩れにくく完成度の高い投球ができていることです。

今シーズンもずっと安定した結果を残し、タイトル獲得などリーグトップ級の活躍が期待されています。

昨季規定投球回到達・直球の球威抜群のジャクソン

ジャクソンは昨季加入した外国人右腕です。

当初は制球を乱したり不安定な投球があったものの、2軍で調整後は本来の自分の持ち味を出せる投球になっていきました。

直球の奪三振能力が高く東と比べると好対照な投球で、良い役割を担ってくれています。

中5日での登板も問題なく、シーズンの最後には規定投球回に到達しましたし、東に次ぐ主力先発の1人として考えられます。

このジャクソンも開幕ローテは確定的で、今季も規定投球回到達と2桁勝利の活躍が期待されています。

多彩な変化球で三振を取れる左の剛腕・ケイ

ケイも昨季加入した外国人左腕です。

直球に球威があり、三振を取れる変化球も多いため好調時は東にも匹敵する投球ができていました。

時折、自分の投球がうまくいかないと感情を露わにすることがあり、不安定さが玉に瑕でしたが、投球のレベルは高くシーズン通してローテの一員として投げぬきました。

規定投球回には到達しなかったものの、奪三振能力は東やジャクソンより高く、ローテ投手として文句なしの結果を残しました。

ケイの開幕ローテも確定的で、ジャクソンと同様に規定投球回到達と2桁勝利が期待されています。

帰ってきたサイ・ヤング賞投手・バウアー

2025年1月26日、トレバー・バウアーのDeNA復帰が球団から発表されました。

バウアーは2023年にもDeNAに在籍していた投手で、2020年にはMLBでその年に最も活躍した投手に贈られる「サイ・ヤング賞」を受賞しています。

MLBでもトップクラスの投手が2度もDeNAに在籍するということで、ファンは歓喜に沸きました。

2023年に在籍していた時は途中加入で、ブランクや不慣れな日本での調整など様々な障害がありましたが、その中でも10勝を挙げています。

今回は1月に入団が決まったため準備期間が十分にあり、日本での実績もある状態なので、前回よりも好成績を残せる可能性が高いです。

バウアーの投球は多彩な変化球を持ちつつ、そのどれもが精度とキレが良いためどんな球でも勝負することができるのが強みです。

今回、バウアーは日本の沢村賞を獲得すること目標にしているため、開幕からローテに入り、高いレベルの投球を見せてくれることが期待されています。

以上の4人が開幕ローテの当確枠になります。

となると残ったローテ枠は2つしかありません。

誰がこの2つに入るのか、他のローテ候補投手の昨年の成績を見てみましょう。

ローテ入り有力の大貫

大貫晋一は昨季15試合に登板し、先発で4番手の登板数でした。

過去の実績などを踏まえても、大貫は現先発陣の中で安定した投球ができていて、この競争枠の中では1番開幕ローテに近い存在と言えそうです。

大貫は変化球が多彩ですがどれも制球が安定して投げミスが少なく、安定して6イニングを3失点以内に抑えるゲームメイク力が高いのが長所です。

昨季の前半戦は勝ち運に恵まれませんでしたが、今季はしっかり勝ち星を掴んでキャリアハイのような投球が期待されているでしょう。

石田健と平良は故障からの復活次第

石田健大平良拳太郎も過去の実績からいえば、開幕ローテを奪取しなきゃいけないぐらいの実力者ですが、昨季は2人とも故障離脱に泣きました。

昨年の登板数は少なかったものの内容は良く、故障なくシーズン通して投げれればローテ投手として文句なしのレベルです。

石田健は球速が落ちましたが、キレのある多彩な変化球を投げ分ける技術があります。

平良も制球が安定していて、キレのある直球と変化球のコンビネーションで打ち取ります。

2人とも故障から復活して、3月のオープン戦では文句無しの投球を披露できるようになれば開幕ローテに入る可能性は十分あります。

昨季1軍でアピールした石田裕と吉野

昨シーズン後半に1軍でローテに入って結果を残していたのが、石田裕太郎吉野光樹です。

石田裕は三浦監督のような素晴らしいコントロールがあり、ストレートと変化球の緩急使った投球術が魅力です。

吉野は直球も変化球も空振りを取れるキレがあり、奪三振能力が高い投球が武器です。

2人ともまだ若く伸び盛りで、昨季の活躍もあるので今季は更なる飛躍が期待できます。

オープン戦で昨季からさらにパワーアップした投球を披露できれば、開幕ローテに滑り込む可能性は十分あります。

今季から先発挑戦の伊勢

昨年オフの契約更改で、リリーフの伊勢が先発挑戦を宣言しました。

これまでリリーフ一筋だった伊勢が先発転向するので、成功するかどうかは分かりませんが、昨季の成績を見ると先発向きな投球ができていました。

与四球が少なく打ち取る投球でランナーをあまり出さなかったので、この投球が先発でもできれば十分結果を残せます。

伊勢の先発転向が成功するかどうかは別の記事で詳しく書いてますので、こちらもご覧ください。


中川颯と森唯斗はリリーフ起用の可能性も

中川颯と森唯斗も昨季は先発登板しましたが、この2人はリリーフでも起用されていました。

2人ともリリーフのほうが成績も良く、先発ローテがかなり競争状態になってることも考えると、今季はリリーフの方で起用される可能性が高いでしょう。

中川颯は希少なアンダースローで、ここぞの場面で相手の主力打者に当てることで結果を残してきました。昨年のポストシーズンでは巨人の岡本和真や、ソフトバンクの山川穂高をしっかりと抑えて、チームを日本シリーズ優勝へ導いてきました。

森唯斗はソフトバンク時代に何年にも渡り抑えを任された実績があり、どんな場面でも落ち着いて投げれるメンタルの強さが売りです。球威が落ちて打たれやすくなってきましたが、それでもピンチの場面で動じずにしっかり抑える場面がありました。

シーズン中に先発の谷間などで起用される可能性はありますが、開幕時点ではリリーフ起用が濃厚でしょう。

ここまでが昨年1軍で、ある程度登板実績がある投手たちになります。

以降は2軍メインだった投手や、新加入の投手たちです。

育成ながら昨季2軍ローテで安定した庄司

2軍で最も長いイニングを投げていた先発は育成選手の庄司でした。

唯一の100イニング台で、チーム最多の8勝を挙げていて2軍の主力として活躍しています。

ここまで結果を残せているなら支配下登録もそう遠くないはずです。この春季キャンプや3月のオープン戦での登板次第で、開幕前に昇格する可能性は十分にあります。

庄司は全体的に投球がまとまっていて、直球と変化球のコンビネーションで打ち取る投球術が武器です。

今季は支配下登録を勝ち取り、1軍デビューして活躍することが期待されています。

昨季1軍デビューした小園・松本隆

小園健太と松本隆之介の2人は昨季1軍デビューを果たしました。

それぞれ1試合の登板のみでしたが、この経験を足がかりに今季はもっと1軍で登板して次世代のローテ投手として活躍していくことが期待されています。

小園は直球も変化球もまとまってますが、高身長で良いポテンシャルがあるものの、それをまだ活かしきれてない印象があります。

ただ昨年オフにかなり筋トレしてビルドアップしてきたようで、この春季キャンプでは2回りぐらい大きな身体になってきています。

これで球威も上がってくれば、本来のポテンシャルを活かした投球ができるでしょう。

松本隆之介は三振を取れる直球が大きな武器で良い時は無双状態の活躍ができます。

反面、やや不安定な投球で悪い時は四球連発して自滅してしまうので、良し悪しがはっきりしているのが特徴です。

昨季の1軍登板では5回2失点の投球でデビュー登板としてはまずまずの結果を残せました。

ここから更に投球を改善し、安定感を身に着けてくれば今季1軍ローテに定着する可能性が出てきます。

まだ1軍未経験ながら潜在能力の高い森下

森下は高卒3年目になりますが、昨季の2軍では防御率1点台で非常に安定した投球ができていました。

三振を取れるタイプではないですが、コントロールの良さが武器で打たせて取る投球が身についています。

1軍で活躍するにはもう少し球威を上げる必要がありそうですが、まだ若いため潜在能力が高くこれから大きく伸びる可能性を秘めています。

開幕ローテは無理にしても、今季中に1軍を経験して来季からローテに入れるような結果を残して欲しいですね。

ソフトバンクから獲得した奪三振能力の高い笠谷

オフにソフトバンクを戦力外になった笠谷を育成で獲得しました。

笠谷は常時140km中盤の直球で変化球の種類も豊富で、奪三振能力が高い投手です。

反面、制球がバラつくことが多く自分でピンチを作りやすいですが、三振を取れるのは武器なのでDeNAのデータを活かしたコーチングで劇的改善する可能性があります。

育成選手ですが、結果を出せそうなら早い段階で支配下登録になると思いますし、開幕前に昇格する可能性も十分あるでしょう。

実力派ルーキー、竹田・篠木・若松

最後に紹介するのは昨年ドラフトで獲得したルーキーの竹田祐・篠木健太郎・若松尚輝です。

この他に支配下の投手だと坂口翔颯も獲得しましたが、入団前にトミー・ジョン手術を受けたため今季はリハビリに専念することになるでしょう。

竹田はドラフト1位で、昨年のドラフト候補右腕の中ではDeNAスカウトが1番高く評価していました。

大卒社会人の3年目での指名で、年齢的にはやや遅めになりますが、その分即戦力として期待されているのが分かります。

竹田の良さはどんな球種もストライクを取れるコントロールで、球自体にも球威とキレがあり完成度の高い投球です。

篠木はドラフト2位指名で、最速157kmの球威ある直球でグイグイ押し込む投球が魅力です。

大学4年時は故障の影響で球速140km中盤まで落としていましたが、春季キャンプで最初のブルペン入りをした際に150kmを計測しました。

まだ調整始めで寒さが残るこの時期に150kmを出せるのなら、開幕までに更に球速を上げていくことが期待できます。

若松はドラフト4位指名で、独立リーグの高知ファイティングドッグスに所属していました。

直球が綺麗な縦回転で、クセがなく落ちにくい良い球を投げれるのが特徴です。コントロールも良いのでこの直球を軸に変化球を挟んだ緩急織り交ぜる投球になっています。


このルーキーの3人だけでなく、他の指名選手全員にも共通していますが、彼らは当然技術やポテンシャル面でスカウトから評価されていましたが、更に気持ちの強さなどメンタル面も高い評価でした。

昨季はこのメンタルの強い選手を指名するというのがスカウトの指名方針になっていたので、面白い試みと言えます。

プレー中のふとした動作や、良い時・悪い時にどう気持ちが出るか、プレー以外での振る舞いなど、細かくチェックした中で指名に踏み切った選手たちです。

そうした精神的な部分はこれからプロで活躍する上で重要な要素になってくると思いますし、そこが今後の伸びしろに関わってくるでしょう。

なので彼らの今後の成長を楽しみに見ていきたいですね。

まとめ

バウアー加入で開幕ローテの6人枠のうち、4人がもう確定状態。

他にも有力な先発がたくさんいるので、開幕ローテの競争はかつてないほど熾烈になっています。

それぞれの投手には一長一短ありますが、切磋琢磨して競い合い首脳陣を良い意味で困らせるような状態になってて欲しいですね。

これから開幕までに、誰がアピールするのか楽しみに見ていきましょう。

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