育成2年目でBCリーグ打率.462! 小針大輝が示した成長と、来季の支配下登録への期待
2026年シーズン。今季のDeNAでは多くの選手がそれぞれの立場でシーズンを戦い、成長や課題、来季への可能性を見せてくれました。
今季の選手一人ひとりの成績や内容を振り返り、来季以降への期待も含めて考察していきます。
今回取り上げるのは、育成2年目の外野手・小針大輝です。
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育成2年目で打率.250、前年から着実に成長
今シーズンのDeNA二軍はファーム・リーグ中地区優勝を達成し、多くの若手選手が実戦経験を積みました。
その中で、限られた出場機会ながら成長を示した選手の一人が、小針大輝です。
2024年育成ドラフト1位で日大鶴ヶ丘高から入団した小針は、身長192cm、体重88kgの大型外野手です。
プロ2年目となる今季は、二軍公式戦で以下の成績を残しました。
【2026年二軍成績】
23試合 46打席 打率.250
0本塁打 3打点 1盗塁
出塁率.283 長打率.341 OPS.624
前年の二軍成績と比較すると、打撃面での成長が見えてきます。
2025年→ 2026年
試合| 34→ 23
打席| 97→ 46
打率| .169→ .250
二塁打| 1→ 4
本塁打| 0→ 0
出塁率| .221→ .283
長打率| .180→ .341
OPS| .401→ .624
1年目は打率.169、OPS.401と、プロの投手への対応に苦しんでいました。
しかし今季は打率を8分以上引き上げ、長打率も.180から.341へと改善しています。
特に注目したいのが二塁打です。
前年は89打数で二塁打1本でしたが、今季は44打数で4本を記録しました。
本塁打こそありませんが、安打の中に長打が増えてきたことは、打撃の成長を示す材料と言えるでしょう。
一方、今季の二軍公式戦は23試合、46打席にとどまっており、前年よりも出場機会が減っています。
ただ、小針の場合は二軍以外でも実戦経験を積んでいました。
その一つが、BCリーグへの派遣です。
BCリーグ派遣で打率.462、OPS1.428の好成績
6月1日、DeNAは小針と吉岡暖の2選手を、BCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに派遣することを発表しました。
球団は今回の派遣について、十分な出場機会の確保と、今後のチーム内競争に向けたステップアップを目的としていると説明しています。
実際、小針は二軍で継続的に打席を与えられる状況ではありませんでした。
支配下選手を優先的に起用する必要もある中で、育成選手が実戦経験を積むことは簡単ではありません。
そこで、独立リーグという異なる環境で経験を積ませる方針が取られました。
そして小針は、派遣先の栃木で非常に優秀な成績を残しました。
【2026年BCリーグ成績】
12試合 41打席 打率.462
0本塁打 3打点
二塁打6本 三塁打1本
15四球 7三振
出塁率.659 長打率.769 OPS1.428
特に驚かされるのが、長打の多さです。
全12安打のうち二塁打が6本、三塁打が1本ありました。
つまり、安打の半数以上が長打だったことになります。
長打率.769という数字からも、単に安打を重ねていただけではなく、強い打球を打てていたことがうかがえます。
さらに、41打席で15四球を選んだことも評価したいポイントです。
四球によって出塁率は.659まで上昇し、OPSは1.428という非常に高い数字になりました。
もちろん、BCリーグとNPBの二軍では投手のレベルや対戦環境が異なります。
また、41打席という限られたサンプルでもあるため、この成績をそのままNPBでも残せるとは考えられません。
それでも、与えられた環境で結果を残したことは重要です。
特に、長打と四球の両方で高い数字を記録できた点には、今後の成長への期待が持てると思います。
度重なる負傷を乗り越え、打撃の形をつかみ始めた
今季の小針を振り返る上では、負傷からの復帰にも触れる必要があります。
小針はプロ入り直後に右有鉤骨の骨片切除手術を受けており、1年目はリハビリからのスタートとなりました。
さらに今季も、6月11日にバントを試みた際、投球を顔面に受けてあごを骨折。手術を受ける大きな負傷に見舞われました。
高卒2年目の若手にとって、こうした負傷による離脱は非常に厳しいものだったと思います。
ただ、小針は復帰後にBCリーグで好成績を残し、打撃面で新たな手応えをつかんだようです。
9月25日にBASEBALL KINGで掲載された萩原孝弘氏の取材記事では、小針本人が打撃の変化について説明しています。
以前は試合になると力が入りすぎ、ミスショットや空振りにつながっていたものの、少し力を抜いてスイングすることで良い打球が出るようになったとのことです。
これは、小針の今後を考える上で非常に重要な変化だと思います。
192cmという大きな体格を持つ打者ですが、力任せにスイングするだけでは、必ずしも強い打球を打てるわけではありません。
むしろ、適切な力感でバットを振り、ミートする確率を高めることによって、結果的に長打が増える場合もあります。
小針の場合、BCリーグで二塁打を量産したことは、その打撃の変化が実戦で結果につながった可能性を示しています。
もちろん、まだNPBの二軍で同じような結果を継続的に残したわけではありません。
それでも、負傷による離脱を経験しながら、自分に合った打撃の形を見つけ始めたことは、今季の大きな収穫だったと思います。
BCリーグで好成績を残し、打撃面で成長を示した小針ですが、支配下登録を勝ち取るためには、まだ克服すべき課題も残されています。
一方、シーズン終了後のフェニックスリーグでは積極的にスタメン起用され、来季に向けた球団の期待もうかがえます。
ここからは、今季の成績から見える課題とフェニックスリーグでの起用方法を振り返りながら、育成3年目となる来季に支配下登録を勝ち取るための条件を考察していきます。