2027年DH制導入で問われる編成力──セ・リーグ各球団の準備状況を読み解く
では各球団は、この制度変更をすでに見据えて動いているのでしょうか。
2026年オフの外国人野手補強を手がかりに、DH制への準備状況を読み解きます。
2027年から、セ・リーグの試合運営は大きく変わります。DH制の導入です。
その変化は、打順や起用法だけでなく、各球団の「編成の考え方」そのものを映し出すものになります。
外国人野手補強から見える“準備の温度差”
2026年は投手が打席に立つ最後のシーズンとなり、各球団は水面下で「来年、DH制をどう使うか」を考え始める時期に入りました。
では実際にオフの補強を見ると、各球団の動きに変化はあったのでしょうか。
本記事では、外国人野手補強を中心に、DH制を意識した動きが見られるかを検証していきます。
阪神タイガース
「現有戦力完結型」──DH制を想定した即応型
阪神は外国人野手のヘルナンデスが退団し、新たにディベイニーを獲得しました。
ただし、ディベイニーは遊撃のレギュラー候補として評価された補強であり、DH制を見据えた打撃特化型とは言いにくい存在です。
もともと阪神は、日本人野手だけでスタメンを組めるほど戦力が充実しています。
そのため、DH制導入に向けて無理に打撃型外国人を補強する必要性は高くありません。
「DHが増えるから外から獲る」のではなく、現有戦力で十分対応できると判断している球団と言えるでしょう。
横浜DeNAベイスターズ
「内部再設計型」──役割再編で価値を最大化
DeNAはオースティン、フォードが退団し、新たにヒュンメル外野手を獲得しました。
ヒュンメルは打撃型の選手で、将来的にDH起用も可能ですが、外国人野手の人数自体は増えていません。
一方でチーム内を見渡すと、宮﨑敏郎、筒香嘉智、ビシエドらベテランの強打者が多く、打撃を活かしたい選手だと佐野恵太、牧秀悟、松尾汐恩などもいます。
このように既にDHで価値を最大化できる選手が揃っているため、既存戦力の役割再編で対応できる段階にあると考えられます。