織田翔希・菰田陽生だけじゃない──DeNAがドラフト上位で狙う可能性のある高校生左腕3人
2026年のドラフト会議が近づいてきました。
高校生投手では、横浜高校の織田翔希と山梨学院の菰田陽生が特に高い評価を集めており、ドラフト1位指名が有力視されています。
しかし、今年の高校生投手はこの2人だけではありません。ほかにもドラフト1位に相当する評価を受けている投手がおり、球団によっては外れ1位や2位での指名を検討する可能性があります。
今回は、その中でもDeNAが視察し、スカウトから高い評価を受けている3人の高校生左腕に注目します。
それぞれの特徴と、DeNAが指名する可能性について考察していきます。
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杉本真滉(智弁学園)──試合を作る能力に優れた実戦型左腕
智弁学園の杉本真滉は、最速149km/hのストレートと鋭いスライダーを武器とする左腕です。
身長177cm、体重86kgとしっかりした体格を持ち、今年の春のセンバツではエースとしてチームを準優勝に導きました。
初戦の花巻東戦では9回3安打無失点の完封勝利。続く神村学園戦でも延長10回を1失点で投げ抜くなど、全国の強豪を相手に安定した投球を披露しました。
さらに9月のU18アジア選手権でも日本代表に選出され、強力な韓国打線を相手に好投。決勝戦の先発も任されるなど、高い実戦能力を示しています。
杉本の特徴は、単純な球速以上に打者を抑える能力が高いことです。
ストレートは140km台が中心ですが、打者の手元で強さがあり、スライダーとの組み合わせで空振りを奪うことができます。
また、カーブなども使いながら緩急をつけ、試合展開や打者に応じて投球内容を変えられる点も魅力です。
DeNAが杉本を指名する可能性
DeNAは杉本を以前から視察しています。
昨年10月の秋季近畿大会では、近大付属を相手に序盤で6点を失いながらも、9回15奪三振の完投勝利を挙げました。
この試合を視察したDeNAの藤田スカウトは、杉本の体力や精神的な切り替え、ストレートとスライダーの質を高く評価しています。
今年のセンバツでも八馬アマスカウティンググループリーダーが直球の質を評価しており、継続的に注目している様子がうかがえます。
杉本を獲得した場合、期待したいのは将来の先発ローテーション入りです。
既に試合を組み立てる能力を備えているため、プロ入り後も比較的早い段階から二軍の先発として経験を積ませる育成方針が考えられます。
平均球速や変化球の精度など、さらに磨くべき部分はありますが、全国大会や国際大会で結果を残した実績は大きな魅力でしょう。
外れ1位、あるいは2位での指名候補になる可能性があります。
前田侑大(高岡第一)──156km/hを誇る世代屈指の剛腕左腕
高岡第一の前田侑大は、最速156km/hのストレートを誇る本格派左腕です。
身長173cm、体重71kgと投手としては小柄ですが、その体格からは想像しにくいほどの速球を投げ込みます。
今年夏の富山大会では156km/hを計測し、3回戦の富山北部戦では20奪三振でノーヒットノーランを達成しました。
前田の最大の魅力は、やはりストレートです。
単に最高球速が速いだけではなく、140km台後半から150km台の速球を継続的に投げ込むことができます。
9月のU18アジア選手権でも153km/hを計測しており、国際大会でもその球速を証明しました。
一方、課題となるのが制球力です。
20奪三振でノーヒットノーランを達成した試合でも9四死球を記録しており、球数は149球に達しました。
プロの先発投手として長いイニングを投げるためには、無駄な四球を減らし、効率良くアウトを重ねることが重要です。
また、スライダーなどの変化球の精度が向上すれば、さらに投球の幅が広がるでしょう。
DeNAが前田を指名する可能性
DeNAは前田に対しても熱心な視察を行っています。
7月の富山大会では長谷川竜也編成部長が現地を訪れ、前田の投球をチェックしました。
さらに八馬アマスカウティンググループリーダーからも、小柄な体格で高い球速を実現する投球フォームや身体能力を評価するコメントが出ています。
編成幹部が直接視察していることは、球団が前田を重要な候補として確認している材料と言えるでしょう。
前田を獲得する場合、期待するのは将来の先発ローテーション入り、あるいは勝ちパターンを任せられる高出力の左腕への成長です。
現時点では制球面に課題が残りますが、プロ入り後に投球フォームや変化球の精度を磨くことができれば、大きく成長する可能性があります。
ただし、これだけの球速を持つ高校生左腕であれば、ほかの球団が1位指名する可能性も十分にあります。
DeNAが獲得を狙うとしても、2位まで残っている保証はなく、外れ1位の段階で指名を検討する必要があるかもしれません。
末吉良丞(沖縄尚学)──全国制覇を経験した完成度の高い左腕
沖縄尚学の末吉良丞は、最速150km/hのストレートと鋭い変化球を武器とする左腕です。
昨年夏の甲子園では2年生ながらエースとしてチームを牽引し、全国制覇に大きく貢献しました。
その実績は今回取り上げる3人の中でも際立っており、下級生の頃から全国の強豪を相手に経験を積んできた投手です。
末吉の魅力は、ストレートの球威だけでなく、スライダーやチェンジアップなどを組み合わせた投球ができることです。
がっしりとした体格から力強いボールを投げ込み、変化球で空振りを奪うこともできます。全国大会での豊富な経験も強みでしょう。
一方、今年は左肘の故障という試練を経験しました。
春に左肘を痛めた影響で登板機会が制限され、夏の甲子園でも本来の投球を十分に発揮できませんでした。
その後はU18日本代表にも選出され、実戦復帰を進めていますが、ドラフトに向けては肘の状態が重要な判断材料になります。
DeNAが末吉を指名する可能性
DeNAは今年のセンバツでも末吉を視察しています。
帝京戦では7回2/3を投げて4失点という結果でしたが、八馬アマスカウティンググループリーダーはフォームに改善の余地があるとしながらも、投手としての能力を高く評価していました。
末吉を獲得する場合、期待するのは将来の先発ローテーションを支える左腕への成長です。
既に全国大会で数多くの登板経験を積んでおり、故障から順調に回復すれば、比較的早い段階で一軍を目指せる可能性もあるでしょう。
ただし、左肘の状態を無視することはできません。
仮にDeNAが指名を検討しているとしても、能力だけでなく、今後の回復見込みや育成計画まで含めた判断が必要です。
健康状態に問題がないと判断されればドラフト1位でも不思議ではありませんが、故障歴が評価に影響すれば2位以降まで残る可能性も考えられます。
ここまでは評価の高い高校生左腕について説明してきました。
では、何故DeNAが高校生左腕を指名する可能性があるのか?
指名するならドラフト指名はどんなシナリオなのか?
それらを考察した内容を後半にまとめています。