【DeNA】勝又温史はどこまでレギュラーに近づいたのか──プロ初本塁打で見えた現在地と課題
6月13日のロッテ戦で、勝又温史が待望のプロ初本塁打となる3ランを放ちました。
チームが6連敗中という苦しい状況の中で飛び出した一発は、重苦しい空気を吹き飛ばす大きな一撃となりました。
投手から野手へ転向して育成から再スタート、そして地道な努力を積み重ねて這い上がってきたストーリーもあり、ファンの期待は日に日に高まっています。
では現在の勝又はどこまでレギュラーに近づいているのでしょうか。
現状の強みと課題、そして今後の可能性について整理してみます。
打撃はすでに一軍レベル
まず評価したいのは打撃です。
オープン戦から結果を残し続け、シーズンに入ってからも3割前後の打率を維持しています。
特に評価したいのは単なる数字だけではありません。
逆方向への対応力や高いミート力、そして得点圏での勝負強さなど、一軍投手相手でも十分通用する打撃内容を見せています。
ここまでの活躍を見る限り、「一軍投手だから打てない」という段階はすでに卒業したと言っていいでしょう。
打撃だけを見れば、十分にスタメン候補として計算できる存在になっています。
プロ初本塁打が示した可能性
今回のプロ初本塁打は非常に大きな意味を持っています。
これまでの勝又は、高打率、ミート力、勝負強さが評価される選手でした。
一方で長打力については未知数な部分もありました。
しかし今回の一発によって、「単打だけの打者ではない」という可能性を示しました。
もちろん今すぐ2桁本塁打を期待する段階ではありません。
それでも長打力が少しずつ身についてくれば、選手としての価値は大きく上がります。
現在のDeNAが抱える長打力不足を考えても、この成長は非常に楽しみな要素です。
それでもレギュラー確定とは言えない理由
ここまでの活躍を見ると、「もうレギュラーでいい」という声も増えています。
しかし現状ではまだ課題も残っています。
最大の課題は守備です。
元投手という経歴もあり、肩の強さは魅力ですが、外野手としての経験はまだ十分とは言えません。
打球判断やクッション処理などでは改善の余地があり、終盤に守備固めを送られる場面も少なくありません。
首脳陣がまだ完全に守備面を信頼している段階ではないことが分かります。
また打撃面でも課題があります。
打率は高いものの、四球はかなり少ないです。
長打も現状では多いとは言えません。
その結果として、打率3割台に載せながらもOPSは.600台という数値で打率に対しての上乗せがかなり少ない状態です。
極端に言えば、「打率が下がった時に何で生き残るのか」という部分がまだ見えていません。
レギュラー争いは想像以上に厳しい
もう一つ忘れてはいけないのが、DeNAの外野争いです。
現在のチームには度会隆輝、蝦名達夫、佐野恵太、ヒュンメルといった外野手がおり、それぞれに異なる強みがあります。
さらに今後は新外国人のヘラル・エンカーナシオンも加わります。
つまり勝又は単に一軍で結果を残すだけではなく、その競争を勝ち抜かなければなりません。
だからこそ首脳陣も、打撃好調だから即レギュラー固定という判断にはなりにくいのでしょう。
逆に言えば、この激しい競争の中で出場機会を増やしていること自体が、首脳陣から一定の評価を受けている証拠とも言えます。
レギュラー定着にはもう一つ武器が欲しい
現在の勝又の最大の強みは高打率です。
しかし一軍で長くレギュラーを張る選手には、もう一つ明確な武器があります。
例えば、
長打力で勝負する選手
出塁率で貢献する選手
守備でプラスを作る選手
走塁で価値を生み出す選手
それぞれに分かりやすい強みがあります。
これはレギュラーには必須の能力です。
その理由として、打撃だけだとシーズン中に必ず停滞期が来るためで、その時に安打以外の要素が無いと試合に出す意味が無くなってしまいます。
選球眼が良ければ不調でも出塁ができますし、長打を打てるなら少ないチャンスでも得点に結びつく打撃が期待できます。
或いは守備が良ければそちらで貢献できますし、盗塁・走塁面でも安打の付加価値になります。
勝又の場合は現時点で、打率以外の部分がまだ発展途上です。
1軍での盗塁は1つで、守備も終盤に守備固めが出されています。四球も多くありません。
だからこそ今後どこを伸ばすかが重要になります。
相川監督が勝又をスタメンに固定しないのも、今は武器が「打率」のみなので、調子や相性を見ながら「打てる環境」で出すようにしているのでしょう。
ここまでは勝又についての現状分析と、レギュラーを掴むために必要な要素についてまとめてきました。
ここからは、
勝又は具体的に何を伸ばすべきか
レギュラーに定着するのはいつか
勝又に最も期待していることは何か
を具体的に考察した内容になっています。