なぜDeNAは小園海斗より宗佑磨を獲得すべきなのか? 三塁補強が左右する内野陣の未来
小園は2025年の首位打者・最高出塁率の二冠王であり、遊撃と三塁の両方を守れる選手です。26歳という若さもあり、長期間にわたって主力として活躍することが期待できます。
一方の宗も三塁手として豊富な実績があり、2026年には自己最多の14本塁打、65打点を記録しました。
どちらも優れた選手ですが、私は現在のDeNAであれば、小園よりも宗の獲得を明確に優先すべきだと考えています。
小園の能力が劣っているということではありません。むしろ小園の打撃能力や守備の柔軟性は非常に魅力的です。
それでも宗を推すのは、DeNAが今必要としているのが、複数ポジションを守れる内野手ではなく、三塁のレギュラーを確立できる選手だからです。
さらに宗の獲得は、一軍の戦力強化だけでなく、二軍で育成する若手内野手の役割を明確にする効果も期待できます。
今回は小園の退団に至った経緯とは切り離し、戦力面と編成面から宗を優先すべき理由を考えていきます。
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打撃だけでなく三塁手としての実績を評価したい
まずは両選手の2026年の打撃成績を比較します。
宗佑磨
134試合 打率.245 14本塁打 65打点
出塁率.337 長打率.387 OPS.724
小園海斗
101試合 打率.257 1本塁打 23打点
出塁率.311 長打率.320 OPS.631
2026年は宗が本塁打、打点、出塁率、OPSで小園を上回りました。
ただし、宗は2024年が1本塁打、2025年が6本塁打であり、2026年の長打力を今後も維持できるとは限りません。
一方、小園は2025年に打率.309で首位打者を獲得しており、安打を積み重ねる能力では非常に高い実績があります。
打撃だけで比較すれば、小園を評価する意見にも十分な根拠があります。
しかし、私は今回の補強では打撃成績以上に、三塁手としての実績を重視すべきだと考えています。
宗は2021年から3年連続で三塁手部門のゴールデングラブ賞を受賞し、2026年も三塁で133試合に出場しました。
小園も三塁を守れますが、2026年は遊撃78試合、三塁51試合と複数ポジションで起用されています。
内野全体の戦力を底上げするなら小園は魅力的ですが、三塁のレギュラーを確立することが目的なら、宗の方が補強ポイントに合っています。
今回必要なのは、三塁も守れる選手ではなく、三塁を安心して任せられる選手です。
この点で宗は、DeNAの補強ポイントに非常によく合っていると考えています。
DH導入を考えても、宗の獲得を優先すべき
2026年のDeNAは三塁手として宮﨑敏郎や筒香嘉智を中心に起用してきました。
長年チームを支えてきた2人ですが、今後は世代交代を進めていく必要があります。
さらに2027年からはセ・リーグでもDH制が導入されます。
今後も宮﨑や筒香の打撃能力を生かすためには、DHや一塁での起用を増やし、守備の負担を軽減することが有効でしょう。
そのためには、三塁のレギュラーを確立することが欠かせません。
宗を獲得すれば、三塁を任せるという明確な目的で起用でき、宮﨑や筒香の起用方法も整理しやすくなります。
もちろん小園でも三塁を守ることはできます。しかし、三塁での出場実績が豊富な宗の方が、補強後のチーム構想を描きやすいでしょう。
私は、宮﨑や筒香の後継となる三塁手の確保は、DeNAが今オフに解決すべき重要課題の一つだと考えています。
その課題に対して、宗は非常に分かりやすい答えになる選手です。
宗を推す最大の理由は「役割の明確化」
そして、私が宗の獲得を強く推したい最大の理由は、若手内野陣の育成方針を明確にできることです。
小園は遊撃と三塁の両方を守れます。これは選手個人として非常に優れた能力ですが、現在のDeNAでは必ずしもメリットばかりとは限りません。
小園を獲得した場合、遊撃と三塁のどちらで起用するのかという問題が生じます。
遊撃で起用すれば若手遊撃手の出場機会が減り、三塁で起用すれば今度は遊撃のレギュラーを誰に任せるのかという課題が残ります。
もちろん、獲得時点で小園を三塁に固定すれば解決できる部分もあります。
ただ、遊撃手としても高い能力を持つ以上、チーム事情によって配置転換が検討される可能性はあるでしょう。
そうなると若手内野手も、遊撃と三塁のどちらを主な目標にするのか判断が難しくなるかもしれません。
一方、宗であれば話は明確です。
宗を正三塁手として迎え、遊撃は若手の競争によってレギュラーを確立していく。そして二塁や三塁にも将来の後継候補を育成するという構想が描けます。
私は、どのポジションを誰に任せ、次世代の選手をどこで育成するのかを整理できることこそ、宗獲得の大きな価値だと考えています。
では、宗を獲得した場合、具体的にどの選手をどのポジションで育成していくのが良いのでしょうか。
ここからは、宮下朝陽、成瀬脩人、石上泰輝、加藤響、小田康一郎、田内真翔、高見澤郁魅、保西雅則らを中心に、宗の加入によって描ける内野陣の育成構想を掘り下げていきます。