二軍防御率0.92、一軍13試合で4ホールド! 松本凌人が示した成長と、来季の救援定着への課題
2026年シーズン。DeNAでは多くの選手が成長や課題、来季への可能性を見せてくれました。
今季の選手一人ひとりの成績と内容を振り返り、来季への期待も含めて考察していきます。
今回取り上げるのは、プロ3年目の右腕・松本凌人です。
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二軍防御率0.92、昨季から大幅に成績を改善
2023年ドラフト2位で名城大学から入団した松本は、サイドハンドから力のある直球を投げ込む右腕です。
ルーキーイヤーの2024年から一軍で10試合に登板しましたが、防御率5.91と結果を残せず。翌2025年も一軍登板は4試合、防御率7.36に終わりました。
昨季の二軍ではチーム最多の49試合に登板したものの、防御率4.36、与四球26と安定感を欠いていました。
しかしプロ3年目の今季、二軍成績を大きく改善しました。
【2026年二軍成績】
32試合 2勝0敗 防御率0.92
29回1/3 18被安打 31奪三振 9与四球
奪三振率9.51 与四球率2.76 WHIP0.92
前年との比較では、その変化が明確になります。
2025年 → 2026年
登板数:49試合 → 32試合
投球回:43回1/3 → 29回1/3
防御率:4.36 → 0.92
奪三振率:7.68 → 9.51
与四球率:5.40 → 2.76
WHIP:1.45 → 0.92
K/BB:1.42 → 3.44
特に評価したいのは、奪三振率と与四球率がともに改善したことです。
昨季は9イニング当たり5個以上の四球を出していましたが、今季は2.76まで減少しました。
一方、奪三振率は7.68から9.51へ上昇。走者を減らしながら三振を奪えるようになったことが、防御率の大幅な改善につながったと考えられます。
登板数や投球回は前年より減少していますが、今季は一軍でも登板機会を得ています。二軍での投球回だけでは評価できないものの、内容面で明確な進歩があったシーズンと言えるでしょう。
平均150キロ超の直球とスライダーが大きな武器
松本の投球を考える上で注目したいのが、直球の球速とスライダーの威力です。
スポーツナビの一軍投球データでは、今季の直球の平均球速は151.0km/h、最速155km/hを記録しました。
サイドハンドながら150km/h台の直球を投げ込めることは、大きな強みです。
さらに注目したいのがスライダーです。
今季の一軍での球種別投球割合は、直球が約44%、スライダーが約42%。この2球種が投球の中心となっていました。
そして、今季一軍で記録した14奪三振のうち、実に13個がスライダーによるものでした。
スライダーの被打率も.053と低く、打者を打ち取る決め球として高い効果を発揮していたことが分かります。
直球の球速が高いだけでなく、三振を奪える変化球を持っていることは、救援投手として一軍で勝負する上で大きな武器になるでしょう。
一方、直球とスライダーへの依存度が高いことから、打者に狙いを絞らせないための配球や、両球種を安定してストライクゾーンに投げ込む技術も重要になりそうです。
一軍では13試合に登板、4ホールドを記録
今季の松本は7月に一軍で登板機会を得ると、救援投手として結果を残しました。
【2026年一軍成績】
13試合 0勝0敗 4H 防御率3.27
11回 5被安打 14奪三振 7与四球
奪三振率11.45 与四球率5.73 WHIP1.09
一軍でも奪三振率11.45を記録しており、三振を奪う能力は二軍以上に高い数字となりました。
被安打も11回でわずか5本。被打率.132と、簡単には安打を許さない投球を見せています。
特に7月の内容は印象的でした。
【7月の一軍成績】
7試合 6回1/3 1被安打 8奪三振 0与四球 0失点 防御率0.00 3ホールド
7月12日の巨人戦から登板を重ね、7月は一度も失点せず、四球も出しませんでした。
25日、26日の中日戦では連日のホールドを記録。いずれも1回を無安打、無四球、無失点に抑えています。
二軍で見せていた高い奪三振能力と制球力を、一軍でも発揮できたことは大きな収穫でしょう。
これまで一軍では安定した結果を残せなかった松本ですが、今季は勝ちパターンにつながる場面でも起用されるなど、救援陣の一角に入る可能性を示しました。
8月は制球が乱れ、再び二軍調整へ
一方、7月の好投を維持することはできませんでした。
8月は6試合に登板しましたが、防御率7.71と成績を落としています。
【8月の一軍成績】
6試合 4回2/3 4被安打 6奪三振 7与四球 4失点 防御率7.71 1ホールド
7月に無四球だった投球から一転して、8月は4回2/3で7四球を記録しました。
特に8月8日の広島戦では、2/3回を投げて無安打無失点に抑えたものの、3四球を与えています。
そして14日のヤクルト戦では、2/3回で1被安打、2与四球、3失点。被本塁打も記録しました。
翌15日には出場選手登録を抹消され、その後一軍での登板はありませんでした。
8月14日の3失点だけで、今季の一軍自責点4のうち3を占めています。
防御率3.27という数字以上に、好投していた時期と制球が乱れた時期の差が大きかったことが、今季の課題と言えそうです。
7月の投球を見れば、一軍でも打者を抑えるだけの球威と変化球を持っていることは明らかです。
しかし、ストライクが入らず走者をためてしまうと、せっかくの奪三振能力を生かしきれません。
今後は7月に見せた投球を、シーズンを通して安定して続けられるかが重要になるでしょう。
二軍では防御率0.92、一軍でも14奪三振と成長を示した松本ですが、救援陣に定着するためには制球力の安定が欠かせません。
秋のフェニックスリーグでも救援登板を重ねており、今季の成果と課題を踏まえながら、来季に向けた実戦経験を積んでいます。
ここからはフェニックスリーグでの登板内容と、来季の一軍定着に向けた課題を詳しく考えます。