【DeNA】「生え抜きを大事にしていない」は本当か──批判覚悟で動くフロントの必要性
生え抜き選手や長年チームを支えてきた功労者がチームを離れると、多くのファンは大きなショックを受けます。
特に応援してきた選手であればあるほど、「なぜ放出したのか」「フロントは何を考えているのか」という声が出るのは自然なことでしょう。
最近のDeNAでも、正捕手格だった山本祐大のトレードや、ビシエドの突然の引退など、ファンに衝撃を与える出来事が続いています。
SNSや週刊誌系メディアでも、「球団OB」「匿名選手」「球団関係者」などの証言をもとに、球団内部に不満があるかのような記事が増えてきました。
ただ、本当にフロントだけが批判されるべき存在なのでしょうか。
今回は、生え抜きや功労者の移籍・放出が起こるたびに繰り返される「フロント批判」と、その裏側にある編成の考え方について整理していきます。
ファンが最も感情的になりやすい瞬間
プロ野球ファンは、単に「戦力」を応援しているわけではありません。
入団会見から成長を見守ってきた選手。
苦しい時期を支えてくれた選手。
優勝争いや日本シリーズを一緒に戦ってきた選手。
そうした選手には、数字だけでは表せない価値があります。
だからこそ、生え抜きや功労者の放出は単なる戦力整理ではなく、「思い出」や「愛着」が動く出来事になります。
最近のDeNAでも、山本祐大のトレードやビシエドの突然の引退など、ファンの感情を大きく揺さぶる出来事が続きました。
その結果、「功労者を大事にしていない」「フロントが冷たい」という声が出るのも、ある意味では自然な反応でしょう。
しかし編成は感情だけでは動けない
一方で、フロントは別の視点も持っています。
球団が考えているのは「今の人気」だけではありません。
「数年後も強いチームであり続けられるか」という視点です。
例えば結果を残している選手でも、
ポジションが重複している
年齢構成に偏りがある
別ポジションの補強が急務
良い選手を獲得するには対価が必要
こうした事情があれば、動かざるを得ないケースもあります。
実際、結果を残している選手でもチーム事情によっては「余剰戦力」と判断されることがあります。
もちろん、何もしないという選択肢もあります。
ただ、その場合には別の問題も生じます。
戦力の入れ替えが進まない
若手の出場機会が減る
補強が中途半端になる
その結果、数年後に一気に世代交代を迫られることもあります。
編成とは、「今」だけではなく「未来」も同時に考えなければならない仕事です。
ここまでは、生え抜きや功労者の放出が起きた際に、なぜフロント批判が起こりやすいのかを整理してきました。
ただ、今回の山本祐大放出や最近のDeNAの動きを見ると、単なる戦力整理ではなく、球団全体の方向性も見えてきます。
以降のパートでは
✔ 山本祐大放出の本当の意味
✔ 松尾中心の世代交代構想
✔ DeNAが目指している球団像
✔ 「強い球団」と「愛される球団」を両立する難しさ
について掘り下げていきます。