補強期限は終わった──それでも期待したいDeNA育成選手たちの未来
2軍で結果を残し始めた5人の現在地から、DeNAの育成環境に見える変化を考えます。
7月末で補強期限を迎え、DeNAの今季の支配下登録は馬場皐輔投手、高見澤郁魅内野手の2人で終了しました。
これにより、現在育成契約を結んでいる選手たちが、今シーズン中に支配下登録される可能性はなくなりました。
しかし、それは決して「評価されなかった」という意味ではありません。
2軍で着実に結果を残し、今オフや来季の支配下登録が期待できる選手もいます。
今回は、現在のDeNAの育成選手の中から、私が特に期待している5人を取り上げます。
彼らの現在地を見ていくと、個々の成長だけでなく、DeNAの育成環境そのものが変わり始めている可能性も見えてきます。
支配下登録されなかった=期待されていない、ではない
補強期限までに支配下登録されなかった選手に対して、「球団から期待されていないのではないか」と考える人もいるかもしれません。
しかし、支配下登録は選手の能力だけで決まるものではありません。
支配下選手には70人という上限があり、どれだけ有望な選手であっても、全員を登録することはできません。
球団は選手の現在の実力だけでなく、1軍のチーム事情、ポジションごとの選手層、故障者の状況、将来性などを総合的に判断したうえで、限られた支配下枠を使っています。
今季のDeNAでは、リリーフ陣の戦力として期待できる馬場皐輔と、将来の中軸候補になり得る高見澤郁魅が支配下登録されました。
馬場は「現在の戦力」、高見澤は「将来の戦力」として、それぞれ支配下枠を使うだけの理由があったのでしょう。
一方で、それ以外の育成選手が評価されていないわけではありません。
今季中の支配下登録には届かなかったとしても、ここからの成長次第では、今オフや来季にチャンスをつかむことができます。
金渕光希──来季の支配下登録が現実的に見えてきた
現在の育成選手の中で、支配下登録に最も近い存在の一人と言えるのが金渕光希です。
高卒2年目の今季は、ファームで先発起用されています。
さらに完封勝利も挙げるなど、先発投手として目に見える結果を残しています。
若い育成投手にとって、1試合だけ好投すること以上に重要なのは、ローテーションの中で継続して登板することです。
先発として一定の間隔でマウンドに上がり、試合の中で打者と何度も対戦しながら、長いイニングを投げる経験を積む。
こうした実戦経験を重ねられていること自体が、金渕にとって大きな成長でしょう。
もちろん、まだ高卒2年目の投手です。
現時点で焦って支配下登録し、すぐに1軍で結果を求める必要はありません。
まずは身体づくりを進めながら、2軍のローテーションの一角に入ることを目指し、継続して先発機会を増やしていくことが大切です。
その中で現在の投球を継続できれば、来季の支配下登録は十分に現実味を帯びてくるでしょう。
この金渕以外にも、将来の支配下登録を期待したい4人の育成選手がいます。
そして彼らの成長を見ていくと、単に有望な選手が増えただけではなく、DeNAの育成環境そのものに起きている変化も見えてきます。
ここからは、残る4人の現在地と、若手育成投手が複数同時に結果を残し始めた背景について考えていきます。