【DeNA】渡部海は“ドラ1候補”でも本命ではない?──山本祐大放出で変わる捕手事情と現実的ドラフト戦略
今ドラフトで“世代屈指の捕手”として高い評価を受ける渡部海。
山本祐大のトレード移籍によって、横浜DeNAベイスターズの捕手事情には明確な変化が生じました。
これまで比較的厚みがあると見られていた捕手層は、人数面でも経験値の面でもやや余裕が薄れ、2026年ドラフトでは捕手指名の可能性そのものが以前より高まっています。
ただし、それが即「渡部海をドラ1で指名すべき」という話になるわけではありません。
現状のDeNAは依然として先発投手やセンター候補外野手の補強優先度が高く、渡部海は魅力的な存在でありながらも、“最優先候補”とは言い切れないのが現実です。
本記事では、渡部海の実力、山本放出後の捕手事情、そして渡部以外の現実的捕手補強候補も含めながら、DeNAの捕手戦略を総合的に考察します。
渡部海は“世代トップクラス捕手”として非常に魅力的な存在
まず前提として、渡部海は単なる捕手候補ではなく、2026年ドラフト全体でも上位評価される可能性が高い選手です。
智弁和歌山では全国制覇を経験し、高校通算36本塁打以上を記録。
甲子園でも攻守両面で存在感を示し、U-18代表にも選出されました。
青山学院大進学後も、1年春から正捕手級として活躍し、東都1部リーグ6連覇に貢献。
ベストナイン4度、MVP経験、主将としての統率力など、大学球界屈指の実績を誇ります。
さらに守備面では二塁送球1.8秒台の強肩に加え、リード面でも高評価。
単なる打てる捕手ではなく、“攻守両面で完成度が高い”ことがドラ1候補とされる理由です。
選手単体で見れば、DeNAが高評価しても全く不思議ではありません。
山本祐大放出でDeNAの捕手事情は確実に変化した
従来、DeNAは山本祐大、戸柱恭孝、松尾汐恩の3捕手体制で、比較的層が厚い状況でした。
しかし山本祐大の放出により、現在は、
松尾汐恩(次世代正捕手候補)
戸柱恭孝(ベテランの控え捕手)
古市尊(2軍の主力捕手)
という構成となり、1軍経験豊富な捕手は戸柱のみとなりました。
松尾への期待値は非常に高いものの、絶対的正捕手として完全確立した段階ではありません。
また、故障リスクや将来的なコンバートの可能性を考えると、捕手補強の必要性は以前より確実に増しています。
つまり、山本放出によって、「捕手補強の優先度は上昇した」と言えるのです。
それでも渡部海が“ドラ1本命”とは言い切れない理由
捕手事情が変化したとはいえ、DeNA最大の課題は依然として投手力です。
特に、以下のポジションは今ドラフトで補強ポイントとして挙がってきます。
即戦力先発投手
将来のエース候補
センター候補外野手
左のリリーフ
そのため、渡部海が非常に優秀でも、ドラフト1位で指名すべきかは別の話になります。
現実的には、“捕手補強必要性は上昇したが、基本線は依然として投手優先”という評価が妥当でしょう。
つまり、以前より可能性は高まったものの、本命とまでは言い難いです。
松尾汐恩の将来像次第では渡部海指名も現実味を帯びる
しかし、これから渡部海を1位指名する可能性が高まる要素はあります。
その最大の要素は松尾汐恩の状態です。
松尾は打撃力と身体能力に優れ、三塁、外野、DHなど捕手以外でも価値を発揮できる可能性があります。
山本トレード前は松尾の出場機会を増やすために、内野や外野へコンバートすべきではという声も出ていました。
もし松尾を活かせるのが実は捕手ではなく野手だとしたら、コンバートに動く可能性はまだあり得ます。
その場合、DeNAは将来的な正捕手候補を再確保する必要があり、渡部海の指名可能性は一気に高まります。
山本を放出し、松尾までコンバートするというのはなかなか考えにくいですが、1つの可能性として考慮すべきかもしれません。
ここまでは、山本祐大放出によって変化したDeNAの捕手事情と、渡部海1位指名の現実性について整理してきました。
では実際に、DeNAは2026年ドラフトでどのような捕手補強戦略を取るべきなのか。
有料パートでは、前嶋藍を筆頭とした中位以降の具体的捕手候補、理想的な指名順位、そして最も現実的なドラフト全体像について詳しく掘り下げていきます。