結果論では語れない──DeNA低迷を招いた編成の分岐点

DeNA低迷の原因は、今年の外国人補強だけでは語れません。数年前のドラフトや育成方針まで遡ると、現在のチームが抱える課題が見えてきます。編成は数年後に答え合わせされる――そんな視点から現在地を整理してみます。
ハマノンタン 2026.06.27
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DeNAは現在、先発陣の苦戦や長打力不足が響き、思うような戦いができていません。

そのためファンの間では、

「外国人補強が失敗だった」

「ジャクソンを残すべきだった」

といった声も聞かれるようになりました。

しかし、本当に原因は今年の補強だけなのでしょうか。

現在のチーム状況を振り返ると、数年前からのドラフト方針や育成の積み重ねが、今になって大きく影響しているようにも見えます。

今回はDeNAがなぜ現在のようなチーム編成になったのかを整理してみます。

最大の誤算は外国人先発2人の離脱

今シーズン苦戦している最大の理由は、やはり先発ローテーションでしょう。

開幕前はデュプランティエがエース候補、コックスが安定したローテ投手として期待されていました。

しかし、その2人が揃ってわずか2試合ほどで故障離脱。

4月中旬の離脱では、代わりの補強もそう簡単には見つからないですし、結果先発投手構想がいきなり崩れてしまいました。

この影響は想像以上に大きく、先発防御率やQS率はリーグでも苦しい数字となっています。

もちろん編成には結果責任があります。

しかし、実績ある外国人投手2人が同時に早期離脱するという事態まで事前に予測するのは極めて難しかったでしょう。

「ジャクソンを残すべきだった」は結果論

低迷すると必ず出てくるのが、「ジャクソンを残しておけば良かった」という意見です。

しかし、これも結果論と言わざるを得ません。

現在、ジャクソンはロッテに移籍して登板していますが、昨年ほどの成績を残しているわけではありません。防御率やQS率は昨年よりも悪くなっています。

仮に残留していたとしたら、コックスより投げられる分、今より多少状況が改善した可能性はありますが、それでもチーム全体を大きく変えるほどだったとは言い切れないでしょう。

昨年オフ、球団はケイが退団した中で、より高い上限を期待できる外国人投手へ入れ替える判断をしました。

そのために新戦力に入れ替えて、上振れを図ったと考えられます。

優勝を目指すのであれば、現状維持ではなく戦力アップを狙う判断自体には一定の合理性があったと思います。

本当の問題は外国人に頼らざるを得ない編成だったこと

では、なぜここまで外国人投手への依存度が高くなってしまったのでしょうか。

その背景には、ここ数年のドラフト戦略があります。

以前のDeNAは大学・社会人投手を中心に指名し、比較的早く一軍戦力へ育てることができていました。

そうして戦力が整ってきた段階で、次は長期的な戦力強化を目指して高校生を積極的に指名する方針へと舵を切ります。

これにはAクラス止まりの状態からの脱却と、高卒を主力化することで育成力を強化するためだったと考えられます。

この方針変更自体は悪いとは言えませんし、むしろチームをより強くする姿勢が出ていて、当時のファンの反応はむしろ好意的でした。

しかし実際のところは、この後に高卒育成の難しさを知ることになります。

1年目から故障したり、フォーム修正が必要だったり、思った以上に2軍でも結果を残せず、期待していた高卒育成とは程遠い結果になってしまいました。

先発ローテ入り候補として期待されていた投手が、数年経っても1軍に定着できていないのが現状です。

そうした状況下だった故に、外国人投手に頼らざるを得ないチーム事情になってしまっていましたが、今季はその外国人投手が早期に2人も離脱したことで、現在の苦しい状況へと繋がっています。

野手でも同じことが起きていた

この影響は投手だけではありません。

野手でも、ショートを中心とした二遊間の将来を担う選手として獲得した有望株が、期待通りにレギュラーへ定着できませんでした。

その結果、球団は二遊間を何度も補強する必要が生まれ、ドラフトでも同じタイプの選手を繰り返し指名することになります。

もちろん、弱いポジションを補強すること自体は間違いではありません。

しかしドラフトで使える指名枠は限られています。

二遊間や投手の補強を優先すれば、その分だけ将来のクリーンアップ候補となる大型スラッガーを獲得する機会は減ってしまいます。

現在、宮﨑敏郎や筒香嘉智、佐野恵太ら主力打者がベテラン世代に入りつつある一方、その後を担う長距離砲候補はまだ十分とは言えません。

今の長打力不足も、単に今年打てる選手が少ないという話ではなく、数年前から続く編成の積み重ねが影響していると言えるでしょう。

編成は数年後に答え合わせされる

編成の難しいところは、正解が数年後にならないと分からないことです。

高校生中心へ方針を転換した当時、多くのファンも将来への期待を抱いていました。

しかし結果として、期待したほど日本人の先発投手や二遊間が育たず、その穴を外国人補強やドラフトで埋め続ける状況となりました。

だからこそ現在の低迷を、

「外国人補強が失敗だった」

「ジャクソンを残せば良かった」

という今年だけの話で片付けるのではなく、数年前から積み重なってきた編成全体の流れとして見ることが重要なのではないでしょうか。

編成とは、1年の補強や一度のドラフトで決まるものではありません。

数年前の判断が今の戦力をつくり、そして今年の判断が数年後のDeNAを形作っていくのです。

ここまで見てきたように、現在のDeNAが抱える先発不足や長打力不足は、今年の外国人補強だけではなく、数年前から積み重なった編成の結果とも言えます。

では、この状況から抜け出すにはどうすればいいのでしょうか。

ドラフト方針は再び大学・社会人中心へ戻すべきなのか。

外国人補強はどこまで依存すべきなのか。

そして5年後を見据えたチームづくりはどのような形が理想なのか。

ここからは、私が考えるDeNA再建プランをまとめてみます。

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