度会隆輝、初の規定打席到達──不調の6、7月を乗り越え、自分で取り戻したレギュラーの座
度会隆輝が、自身初となる規定打席に到達しました。
2023年ドラフト1位でDeNAに入団し、ルーキーイヤーから大きな期待を集めてきた度会。
プロ3年目となる今季、ついにシーズンを通して一軍で打席を積み重ね、規定打席という一つの大きな節目までたどり着きました。
ただ、ここまでの道のりは決して順風満帆だったわけではありません。
シーズン序盤には好調な打撃を見せながら、6月から7月にかけて大きく数字を落とし、スタメンから外れる試合も増えました。
それでも、そこで終わらなかった。
一度立ち止まり、自分の打撃を取り戻し、再びスタメンの座をつかんだ末の規定打席到達です。
今季の度会の成績を大きく3つの期間に分けてみると、その流れがよく分かります。
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各期間の成績
3〜5月
189打席 打率.299 本塁打4 打点18
出塁率.340 長打率.412 OPS.753
6〜7月
97打席 打率.221 本塁打2 打点8
出塁率.309 長打率.360 OPS.670
8月以降(9/13時点まで)
154打席 打率.302 本塁打3 打点21
出塁率.364 長打率.410 OPS.774
数字を見ても、6月から7月だけ明確に谷ができています。
そして、この谷を乗り越えたことこそ、今季の度会を語るうえで非常に重要だったのではないでしょうか。
3〜5月、レギュラーとしてつかんだ手応え
開幕直後から、度会は順調なスタートを切りました。
3〜5月まで主に2番や5番でスタメンを任されてチャンスメイクとしてもランナーを返す役割としても機能し、非常に良い状態でした。特に持ち味のバットコントロールを活かして安打を稼ぐだけじゃなく、長打もうてていたことで強力な打者としてアピールできていました。
昨季も一軍で一定の打席を経験していたとはいえ、規定打席には届いていませんでした。
そんな度会がプロ3年目にして、一軍のレギュラーとしてシーズンを走り始めた。
今季序盤には、そんな手応えがありました。
ただ、長いシーズンを通して好調を維持することは簡単ではありません。
度会にも最初の大きな壁がやってきます。
6〜7月に訪れた不調
6月に入ると、度会の数字は下降しました。5月には打率.303だったものが、6月には打率.222、さらに7月も打率.217と安打が出なくなってしまいます。
この期間は三振数が増えたわけではなく、また長打も出ることはあったものの、内野ゴロや内野フライの数が特に増えていました。
おそらく本人としては5月までの流れで普通に打っているつもりでも、今まで安打だったのが何故か止められる、というような感覚になっていたのではないでしょうか。
こうした事態になり、6月後半から徐々にスタメンを外れるようになります。
このスタメンを外れるようになった要因は度会の不調だけでなく、他の外野手が結果を残していたことも関係しています。
勝又温史がこの6月、7月はどちらも打率3割超えの成績で、更にOPSも.700を超えて明確に度会よりも打てている状態でした。
さらに6月から連続安打を重ねていたことで、チームとしても好調の勝又を1番に置いて打席を与える方向になっていました。
そして、7月にはエンカーナシオンも一軍に加わって打線の中心を担うようになります。
エンカーナシオンは1軍昇格直後から打ちだして、7月には打率3割超 5本塁打 21打点 OPS.800超という素晴らしい結果を残します。
さらに守備でもライトをしっかり守れていたことで、「4番・ライト」の定位置を奪取しました。
この勝又とエンカーナシオンの台頭があり、度会のスタメン機会は減っていきました。
度会にとって、この6月から7月は、プロ3年目にして迎えた一つの大きな壁だったのかもしれません。
ここからは、度会の出場機会が減っていた当時、首脳陣がその状態をどう見ていたのかを振り返ります。
鶴岡賢二郎ベンチコーチ、藤田一也コーチ、そして相川監督のコメントを追っていくと、単純に「不調だから使われなくなった」だけではない、度会への期待と育成の考え方が見えてきます。
そして、その時間を経た度会は8月以降、再び自分の打撃でスタメンの座を取り戻していきました。