39試合で18登板、11ホールド──DeNA浜地真澄が1か月半で掴んだ「ブルペンの居場所」
今季のDeNAブルペンで、シーズン途中から急速に存在感を高めている投手がいます。
浜地真澄です。
8月29日の試合終了時点で18試合に登板し、防御率は1点台。さらに11ホールドを記録しています。
数字だけを見ても十分に素晴らしい成績ですが、浜地の場合、それ以上に注目したいのがここまでの経緯です。
今季は前年に受けた手術の影響もあり、育成選手としてシーズンをスタートしました。
そこからファームで実戦復帰し、シーズン途中に支配下登録。一軍で初めて登板したのは7月に入ってからです。
つまり、開幕から一軍ブルペンに入っていたわけではありません。
それにもかかわらず、わずか1か月半ほどで11ホールド。
気づけば、接戦で起用されることが当たり前になりつつあります。
浜地はなぜ、これほど短期間でDeNAブルペンに欠かせない存在になったのでしょうか。
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39試合で18登板という驚異的なペース
まず注目したいのが、その登板ペースです。
浜地が一軍に登録されて以降、DeNAが消化した試合は39試合。
そのうち浜地は18試合に登板しています。
単純に計算すると、チームの約46%の試合でマウンドに上がっていることになります。
これを143試合のシーズンに置き換えれば、約66試合登板するペースです。
もちろん、実際にはシーズン途中の数字をそのまま年間換算することに大きな意味があるわけではありません。
ただ、それでも「どれほど高い頻度で起用されているか」を知る目安にはなります。
育成から支配下に戻ったばかりの投手が、一軍昇格後すぐにこれだけの頻度で投げる。
これは決して当たり前のことではありません。
通常なら、まずは点差の開いた場面などで起用しながら状態を確認し、徐々に重要な場面を任せていくことが多いでしょう。
ところが浜地は、その短い期間の中で11ホールドを記録しています。
つまり単純に登板数が多いだけではありません。
試合の勝敗に直結するような場面でも起用されているということです。
首脳陣が思い切って起用したことももちろん評価すべきでしょう。
ただ、それ以上に大きいのは、浜地自身がその起用に結果で応え続けていることです。
「育成上がり」だから使われているわけではない
今季のスタート地点だけを見れば、浜地は育成選手でした。
ただし現在の起用法を考えるうえで、「育成から支配下になった投手」という肩書きは、もはやそれほど重要ではないように感じます。
首脳陣からすれば、支配下登録された経緯ではなく、今、誰が一番抑えられるのか。そこが重要なのでしょう。
浜地は登板するたびに結果を残し、少しずつ重要な場面へと役割を広げていきました。
最初から11ホールドを任される投手だったわけではありません。
結果を積み上げたことで、「次も浜地に任せよう」と思わせ続けた。
その積み重ねが、現在のポジションにつながっています。
むしろ育成契約からスタートしたシーズンだったことを考えれば、ここまで短期間でブルペン内の序列を上げたこと自体が、浜地の投球内容に対する最大の評価とも言えます。
被打率の低さと、ほとんど四球を出さない安定感
では、浜地の何がこれほど安定した成績につながっているのでしょうか。
特徴としてまず挙げたいのが、被打率の低さです。
今季は被打率1割台。
単純にヒットを打たれにくい投球ができています。
そして、それと同じくらい重要なのが四球の少なさです。
浜地はほとんど四球を与えていません。
リリーフ投手にとって、この2つが両立していることは非常に大きな意味があります。
ヒットを打たれにくい。
さらに自分から四球で走者を増やすことも少ない。
そうなれば当然、そもそもピンチになる確率が下がります。
リリーフ投手というと、150キロを超える速球や高い奪三振率など、打者を圧倒する能力に目が向きがちです。
もちろん、それも大きな武器です。
ただ、毎回のように走者を出してから三振で切り抜ける投手と、そもそも走者をほとんど出さず三者凡退で終える投手では、違った種類の安心感があります。
浜地の強さは後者にあります。
ここまで見てきたように、浜地の安定感を支えているのは、被打率の低さと四球の少なさです。
ただ、浜地は力でねじ伏せるような投手ではありません。ではなぜ、これほど安定してアウトを積み重ねられているのでしょうか。
ここからは球種や投球スタイルにも目を向けながら、「圧倒しないのに抑える」浜地真澄の強みをもう少し掘り下げていきます。